近年、さまざまな健康効果に関する肯定的研究結果が発表され、米国では一躍脚光を浴び関心が高まっているビタミンDだが、エビデンスにおけるギャップも存在する。
今回、「アメリカン・ジャーナル・オブ・クリニカル・ニュートリション」誌8月号の補完として、ビタミンDの健康効果に関する最新研究をレビューしている、NIH(国立衛生研究所)の会議「21世紀におけるビタミンDおよび健康:アップデート」の議事録が公表された。
NIH会議の参加者らにより、下記のようなビタミンDに関する既存エビデンスの制限が確認された。
・多くの研究が、食事、基準ビタミンD状況、年齢、病気、季節、運動などの要因をコントロールしていない
・カルシウムや他栄養素から独立してビタミンDの効果を調べている研究は少ない
・食品中のビタミンD含有量に関する信頼性のあるデータが無い
・血中ビタミンD濃度を測定するのに使用される既存のラボテストは、様々である
・予備研究において、ビタミンDの糖尿病、免疫機能、がんなどの慢性病に対する予防効果が示唆されているが、さらなる研究が必要である
ビタミンDはカルシウムの吸収を助け、骨の健康に対する効果が良く知られているが、最近では、1型糖尿病、ある種のがん、多発性硬化症などの自己免疫疾患、結核などの伝染病などに対する効果へと広がってきている。
また、ビタミンDの1日推奨摂取量に関しても、1997年に医学研究所の食品栄養委員会が設定した時のままであるため、研究者らが見直しを求めており、現在米保健社会福祉省は、米農務省、カナダの厚生省や、医学研究所らと推奨量を再検討している。

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